XELOX療法 ⑦

7日目。
やっと一週間。ずいぶん長いこと薬を飲んでいる気がするが
まだ一週間。でも考えてみれば
3週間が1セットで8回。3週×8で24週。24分の一が過ぎたわけだ。
24って絶望的な数字でもない。把握できる数字だ。


歯医者に行く。定期的に通っている。
予約日は来週だが、来週だと血液の数値も体調も今より悪くなっいる可能性がある。
やれることはやれるうちに。
朝一番で電話したら、「あいてますよ」と受けて貰えた。
「クリーニング前に先生とお話したいのでお願いします」と言っておく。
眼科はともかく歯科は出血を伴う場合もあるし、消毒も必要だ。
白血球値や血小板と無縁ではいられない。
手引書にもあった。療法のことはちゃんと話しておいた方がいいだろう。


ずっと気がかりで、前夜眠れなかったりもした。
歯科医が「責任取れない」と言ったらどうしようとか、
どう切り出したらいいかしらとか。


実際には医師は落ち着いて話を聞いた上で
「出血する程深いところを触ることは今はないので心配いらないです」と。
歯科衛生士さんからもお話が聞けた。
マウスウオッシュがノンアルコールがいいというのは「乾燥防止」らしい。
刺激だと思っていた。アルコールは口の中を乾燥させる。
言われてみればそうだわ。アルコール消毒ですーすーする。


療法に関して、第三者と話ができるって気持ちを楽にするんだ。知らなかった。
ちょっとしたことだけれど気遣われるのも嬉しい。
「遠慮なくキャンセルしてくださいね」


柔らかい歯ブラシとマウスウオッシュを買う。


昼食の準備をする。冷凍ものの予定だから包丁を使わないので。
買物に出た家人が帰ったら食べられるように。


できることしか、しない。それが許される。
自分は恵まれている。
そう噛みしめることが多い。ささやかな幸せが実感される。


副作用はおおむね変わらず。
あと一週横ばいでいってくれたら嬉しい。
できるかぎりのケアと予防をしよう。それが出来る立場に感謝して。