今は今だけ

気持ちのコントロールが難しい。体調はいい。
いいだけに、折角回復した体力を後退させる抗がん剤治療が疎ましい。
選択の余地って本当に人を苦しめる。


分かってる。「やめる」選択肢は今の私にはない。


だからテンションを落とさないよう、前向きな思考を心がける。
それがうまくいく時もあれば、機能しない時もある。
困ったもんだ。


「どうにもならない時こそ日常のあたりまえを大切にする」
呪文のように唱え、日課をこなしていく。
こなすうちに心身軽くなっていく。
いくんだけど、動きを止めると思考が空回りを始める。


面倒くさい。


私の場合「起きたこと」より「起きていないこと」への不安が大きい。
ぶち当たると開き直るくせに、取り越し苦労から逃れられない。
そういうことから解放されるいい機会だと思ったんだけどな。


2歳になった孫娘に吃音傾向がみられた時。
自身も吃音という医師の著作を読んだ。
読んだが、さすがに2歳児の記録はない。
ではあるが、興味深い記述があった。


後悔(過去)と不安予測(未来)に振り回され、症状がひどく出る。
現在だけに集中することが大事。


何も吃音に限ったことじゃないと、思った。


今日現在、私は(ほぼ)健康体である。
未来は、不安が現実になった時に対処すればいい。
ならないかも、知れない。
そして過去は変えられない。
今、私が享受すべきは今現在なのである。