メインとなる内視鏡検査については書いた。
入院のための検査。
レントゲン３枚と心電図・肺活量計測。
このうち肺活量の検査は「思いっきり力む」と医師に言われ
看護師にも「あれは大変」と言われ
どんな検査だろう（大昔にやったような気はする）とドアを叩く。

「管を咥えてくださいねー　鼻はクリップで止めます。
口から息を吸って吐いて。こちらから指示します。
まずは普通に呼吸してー」
「合図したら吐き切ってね　静かに長く　出し切ってね。
もう無理　となったら吸って　吸って　吸って　はい　吐いて
吐いて吐いて　吐いて　も少し頑張ってー」
小休止。　
自分的には　もっと手ごたえがあってもいいのになと思う。
吐き切った感がない。こんなに息短かったっけ？
「次は　思いっきり吐いてねー　吐き切ってね　ふーって強くね。
で　もう無理となったら吸って吸って　はいまた　ふーっ」
やっぱり弱い。吸った気がしないし吐いた気もしない。
これからかな？
「はい　いいですよー」
「終わり？」
「終わり」　にこにこと手を差し出し器具を受け取る。

医師に言われたみたいに力んだ覚えもないし
看護師さんが言ったみたいにしんどくもない。
あんなんでよかったのかなあ？　数字測るだけかなあ。
ってあとから家人に訊いたら　数字が出るまでやり直して
結構しんどかったと言う。「あの頃タバコ吸ってたからなあ」

まあ　簡単に済んでよかったよかった。
３０年ぶりの心電図は「へ？」というほど早かった。

さて「限度額」。
高額医療になるから事前に限度額証明書を貰ってきてね
と言われて区役所に行く。保険証を出して文書を見せる。
証明書が発行される。
窓口の人が小さな文字を指さし「これがあなたの区分です」と言う。
どうしてこんなに小さな字なんだろう。
「こちらの一覧で照合してくださいね」

カタカナのオ。小さな小さなオの字。一覧を見たら
一番下であった。

ええええ　うちって低所得なんだ！　市民税非課税？
え？　限度額６～８万ぐらいの感覚なんだけど３５０００円？
うわわ　給食費も半額補助？
何回見ても　オ　である。

確定申告は毎年やってるから　これで間違いないんだろう。
脱税してるわけでも所得秘匿しているわけでもない。

そうか。こんなに補助が受けられるんだ。

……ずるいな。

人に言われたらムカつくが　自分で思ってしまう。
ずるいよな。
個室を希望するぐらいには恵まれてる。
パジャマを迷いなく（安物だが）買うぐらいには恵まれてる。
にも関わらず　一番下なんだもんな。
現在の収入が少ないというだけで。

制度って　ずるいことばっかだよな。