まご女が怖かった

娘受診につき、まご二人と留守番。


まご女が幼稚園ごっこを始める。
生徒は私とまご男とぬいぐるみたちである。
帰りの会が終わってバスに乗るところから始まった。


バス①と②。お迎え組。居残り組。
まご女はそれぞれの指示に忙しい。
退屈になって「せんせー おなかすいた」「ねむい」
と茶々を入れていたら
「あっちで 〇ちゃん(まご男)とあそんでいてください」
とごっこ遊びから外された。


気が済むまでぬいぐるみたちの配置を整えた後
再び呼び戻される。
まご女のまご男に対する叱責がきつかったので
「〇子せんせい こわいですぅ」と言ったらば


いきなり真顔になって私を見て
「どこがこわいんですか」と訊く。


それは園児の顔でなく、現役の先生の顔だった。
怒りと困惑と反省と入り混じった表情である。
こわ…
とビビっている場合ではない。


言葉がきつい とかは理解できるかなどうかな
「こえがおおきいです」
「だれがこわいといっていますか」
「ねこちゃんとらいちゃんとぱおんさんです」
「よにんだけですか」
「えっと かめさんもです」
まご女は私が名前を挙げたぬいぐるみを抱き上げ
別の場所に移動させた。そして遊びを続ける。


しばらくどきどきしていた。
まご女の真顔 こわ…
怖いと訴えた個体を排除するまご女 こわ…