爺ぃのやることは

またやらかした。
家人が。
また、と言われても何のことか分からないだろうけれど。
一年以上前のことだから、まだここは開設してない。


去年の夏。
まご女を散歩に連れ出した家人は
公園脇の花屋さんでかき氷をまご女に食べさせた。


まご女の口からそれを聞いた娘は怒った。


その時、私が彼女の側に立てばまだよかったのだが
家人の気持ちも分かったし、何より自分の伴侶のことだから
家人を擁護したのだった。


それぐらい祖父母の特権じゃないか、というのも本音だった。
娘はアレルギーがコロナがお腹の具合がと並べ立てたが
単にまご女の初体験(笑)を奪われたことが悔しかったんだろう。


でも常日頃子守してやってるんだから
それぐらいの甘やかし、許されてもいいんじゃないの。
配慮に欠けていたことは認めるけれど
でも年をとると咄嗟の判断も鈍るものだし。
てなことを並べ立てたら、大げんかになった。



そして先日。
SC内で、娘がまご女を家人に預けて買い物していた。
その間に、家人はまご女にぬいぐるみを買い与えてしまった。


「今回は全面的にあんたが悪い」と私は家人に言った。


幼児が「あれが欲しい」「これが可愛い」と言うのは当たり前。
それを上手に逸らすのが大人。
特別な日でもないのに衝動で玩具を買い与えてはいけない。
しかも兄弟がいるのに、ひとりだけになんて絶対だめ。


「まご女が本当に可愛いのなら そういうことはすべきでない」


買ってもらったばかりの玩具を独占したい。
でも「仲良く出来ないのなら取り上げる」と母親に約束させられて。
自分が大切に思うほどに弟が大事に扱ってくれるかどうかも分からないのに。


娘はきっと、不本意に自宅に迎えなければならなかった玩具をみるたび
苛々するだろう。それはきっとまご女に伝わる。


「まごたちはあなたのことが大好きなんだから
言葉は悪いけれど もので釣る必要はないよね」
そう言ったら、家人は黙って頷いた。
喜ぶ顔が見たい、失望させたくない、という気持ちは分からなくもないが
最終的に辛い思いをさせるかも知れないということを覚えておいて欲しい。


私は、
まご女の精神状態に関して、とてもナーバスになる。
半年以上離れていて、その間に入園して、彼女なりに逞しくなって
そういう感情とは縁が切れたと思っていたけれど
ちょっとしたことで、また落ち込んでしまう。


そこんとこも覚えておいて欲しいものだね。