インボイス

無関係だと思っていた。無関心だった。


インボイスという言葉はテレビでも耳にしていた。
その時の印象は
「なんかややこしい書類を処理してくれる」だった。


開始直前の最近になって
新聞の一面で「インボイスとは何ぞや」というのを読み
「なんだこれは!」となった。「ふざけんな!」である。


「一種の増税やろ!」と憤慨した。
家人は最初「そういうんじゃなく」と否定したが
一面じゃないところに「隠れた増税」という見出しがあり
家人も「そうか」と納得した。


取税人というか執行役を、企業に押しつけた形の増税と言える。
卑怯である。弱いものいじめである。
零細企業の取引先は中小企業だろう。
その中小企業に
「零細(免税業者)からの仕入れにかかった消費税を負担するか」
「零細企業に負担させるか」
の選択を迫り
やむなく中小企業は零細に「納税登録しますか 
それとも 税額分を上乗せした価格で取引続行しますか」と問う。
問う、というより圧力をかける。
自社で負担を呑む選択肢もあるが、経営は慈善事業ではない。
良心だけでは食べていけない。


補足。
インボイスという言葉(システム?)自体は「適格請求書」。
つまり「複数税率(10%と8%)に対応した請求書類」。
これを発行するには事前に税務署に登録する必要があり、
「免税」から「納税事業者」になってしまう。
登録は任意ではあるが、
納税事業者は、未登録業者(免税事業者)からの仕入れにかかる消費税を
これまでのように差し引くことができなくなる。



開始直前に支援策を検討する政府も政府だが
マスコミもどうだ。どうしてもっと早く問題として取り上げなかった?


その「支援策」も読んでいて笑える代物である。
一例・登録した零細事業者が税負担を価格転嫁できる環境整備。
具体的に? 価格転嫁できる環境ってどんな環境?
それが完璧に「整備」されたら、くそ政府も(少しは)見直してやるわ。