まご男 膝に乗る

留守番子守は昼ご飯から。娘が用意して出て行った。
おかずと白米。
まご女は白米を少し減らして、私の助六から巻きずしをひとつ。
ふたりとも食べ終わるまで行儀よく黙々と。
躾のたまもの ではなく、食い意地のたまものである。


巻きずしを食べやすく崩してやったら
「わたし ひとくちでたべるのが好き」と言われた。
つまりこれ(切り分けたやつ)ではなく、
こっち(切り分ける前のやつ)?と指さして訊いたら、「うん」。
私の分と交換してやる。
一番最後に残して、かぶりと食いついた。上手にきれいに食べた。


まご男の椅子の下にご飯粒が落ちていたので掃除した。らば。
あとから娘に「あれがあの子の楽しみなんだから」と言われた。
床にこぼした分を拾って食べるのが。
話には聞いていたけれど、そして自分の子だったらやらせるけど
孫とはいえ「預かりもの」だから抵抗あるのさ。


ってかさ。そういうことやってるとこういう危険もあるんだぜ?
30年近く前。買い物中、家人に子どもを任せておいた。
家人はポップコーンを買って子どもたちに食べさせようとした。
らば。それをこぼしてしまった。娘と息子が駆け寄った。
「待て 拾うな! 喰うな! 拾うなああああ」
狼狽える家人の足元にしゃがみ込み
ポップコーンを口に押し込む子どもたちの姿を想像すると笑えるやら。


食後一時間遊び、昼寝。
家人が先にまご女を二階に連れて行く。
まご男にスリーパーを着せて運び、ベッドに置く。
家人と姉の方に行くかと思ったら
自分の「場所」に行って、ころんと転がる。そのまま寝入る。
普通ならじぃじの隣を取り合うところじゃないのか。


起きた後はまた全力で遊ぶ。


私とまご女が絡んでいると、まご男がくねくね変な動きをした。
帰宅した娘曰く「混じりたいなあと照れてるんだよ」。


まご男、自分から私の膝に乗って来た。
猫を懐かせた気分だわ。


婿さんが帰る。お父さんからケーキのお土産。
持って帰って有難く頂く。美味しかった!
お花を贈っておいてよかった…


「あれ オアシスだよね?」「うん」
「男の人 オアシス知らなかったりするから 言っておかないと」
そうなの?
娘は家人に向かって「おとうさん 知らないでしょ」と言った。
「知っとるわ。水をやらんでいいんだろ」
……「あちらの お父さまに確認しといて」
男って男って。