ローマの思い出

昨日のイタリアンは大外れだった。
勘違いもいいとこ。料理も接客もイタリアンじゃない。



ローマには二回。
卒業旅行と新婚旅行と。
だからバチカンも2回。トレビの泉あたりも2回かなあ。


観光名所よりも街中の教会の方がローマを感じさせてくれる。
路地を抜けると、ひょんっと教会がある。
日本ならそれだけで観光目玉な。


そこそこ有名な教会だが、
テルミニ駅の近くにサンタマリアマッジョーレがある。
ここの聖母子像が好きだった。


今、調べてみたら私の印象とは全く違う意味が込められていた。
あらまあ。
聖母が左手を掲げているのは、戦争をやめろという意味だと。


ふううん。
私には天からの光を拒絶しているように見えたんだ。
マリアは自分の幼子が救世主だと信じたくはなかった。
聖書の記述の中に、
彼女が息子を救世主として期待したり崇めたりする箇所はない。


ふううん。
でもサンタマリアだもんな。聖母崇拝の聖堂に
私が解釈するようなマリア像が置かれるわけがないよな。


あちこち見て回ったけれど、覚えているのは
カタコンベ。地下墓地。しゃれこうべが並んでいたりする。
行く途中、アッピア街道を通った。
クオヴァディス教会の横も通った。
クオヴァディス、ドミネ。主よ いずこへ行き給う。
キリシタン迫害から逃れようとローマを脱出を試みるペテロが
街道の向こうからやってくるイエスの姿を見る。
問いかけると「ローマへ」とイエスは答えた。
その場所に建てられた教会である。


クオヴァディスという小説があるが、
待てども読めどもなかなかペテロは出てこない。
主人公はペテロではないのであった。
二回目に読んだ時はゆっくり楽しめた。


あれこれ食べたはずだけど、覚えているのは
びっしり貝が敷き詰められたピザである。
誰がどう言って注文したんだあ!
日本のピザは繊細だ。


イタリアはローマの他にフィレンツェとベネツィア。
フィレンツェは丘の上から見下ろしたドォーモしか覚えてない。
ベネツィアはやっぱりというか、病的な街だった。
陽気なのに陰鬱。
狭い階段をスーツケースを引っ張って登る。


国内外、どこにいっても大半を忘れて帰る私だった。
何しに行くんだ?