カミングアウト

言っちゃう そうか 言っちゃうのか。
個性ね。特性ね。
そういえば私、他の特性もあんまり喋らないわ。
便秘とか下痢とか生理痛とか、口にしないわ。
そういう単語書いたの、ここだけじゃないかしらね。



子どもを遊ばせていたら、
私の背後で会話を始めたママさんたち。
絶対聞こえるって!という声で、ご主人の浮気話をしている。
私ここにいるよ。分かってるよね。先に私ここに座ってたよね。
内心でおたおたしながら、今更立ち去るのも不自然だし。
どちらも顔見知りのママさん。


「でさ あの女に買ってやった以上のものを買わせてやったわ」


おおお。それってあれじゃん。「アルカサル」に出て来たよ。
愛妾が、国王が新しい若い愛人をつくったことに対し
「宝石もドレスも お前のものの方が一桁上だ」と言われ
「それなら いいんです」みたいなことを言っていた。
そうか。そういうものか。
でも愛妾の場合は国策のことも考えてだよな。
国王の関心が他に移ったとなると混乱を招くから、
体面上は愛妾を重視する姿勢を見せつけておいて欲しいみたいな。
でもやっぱり「女心」は共通なんだろうな。
目に見える形で自分を納得させたい?


などとしよーもないことを考えて気を紛らわせていた。


後日。
打ち明け話を聞いていた方のママさんが子どもを連れて我が家に来た。
「一日預かって」
ただならぬ様子にただならぬ事情があると察し「いいよ」と言った。
夕方、迎えに来た彼女は「旦那に(浮気)やられた」と話し出した。
「別に話さなくていいけど。子どもなんかいつでも預かるし」
「話したいの! 聞いて欲しいの!」


後日。
友人から電話。「旦那に(浮気)やられた」。


後日。
唐突に会話の中で「旦那にやられてさあ」と話す知人。


なんで? 私には理解できなかった。
浮気が、じゃない。伴侶の浮気を他人に話すことが。
私だったら絶対!言わない。



自分を知って欲しいとか、話して楽になりたいとか、
そういう気持ちがもとからないんだな。


まあいいや。



うふふ。昨日、買っちゃいました。

「断崖の女王」ですって。


葉っぱがもふもふで可愛いの。
塊根は安定感がいいわー