五味太郎さんのお言葉

「大人 問題」の中にこんな文章があった。
とはいえ、記憶を頼りなので正確ではない。


こだわりのないひとはだれとでもともだちになれます
こだわりのつよいひとはそうではありません


一クラス40人として、40人の中に好きな人が見つかる確率。
考えてみればわかる。
ああ! そうか。


娘の「こだわりの強さ」は障害ともなるが、個性である。
特性であり、場合によっては長所となる。
「こだわり」「執着」「諦めの悪さ」が今の彼女を作り上げた。
欲しいものを掴みに行く根性、目的を諦めない強さ。
小学一年で落ちこぼれ認定された彼女が、今や高校教員である。


のみこみの悪いことは親である私が一番よく分かっている。
ずっと勉強を教えて来た。何度ばかかと思ったことか。
本人も自分がのみこみが悪いことは自覚している。
それでも受験も留学も教員採用試験も諦めなかった。


「こだわりの強さ」をのびしろと認めない教育現場が悪い。
「みんな仲良く」は結局は自分たちが楽をするための掛け声だ。
そんなものに振り回された自分はどんなに愚かだったことだろう。


小学1・2年の担任(子持ちの女性教師)はクソだったが、
その後彼女は素晴らしい女性教師たちに恵まれ、学校生活を謳歌した。
いずれも「独身」だった。
前に何かの記事で「子どもを育てたこともない」と若い女性教諭が
罵倒された話を読んだ。笑っちゃうね!
子育てがなんぼのもんじゃい。子育てで人間が成長するなら、
世の中に「オバタリアン」なんて存在せんだろ!


中の一人が「なかなか結婚できませーん」みたいなことを言っていた。
娘は日記に「それは先生が先生という仕事にハマっているからです。
それは自慢していいことだと思います。私は仕事にハマった先生が好きです」
と書いた。一番最後のページだった。
その先生は、背表紙の裏に紙を貼り付けて返事を書いてくれた。


娘は結婚して子どもを産んだが(それも彼女の「こだわり」だった)、
復帰するからには、ひとりでも多くの生徒をすくい上げて欲しいと思う。
「こだわり」は周囲には迷惑だけどね。まじ。