脳死と臓器移植

久々にテレビでこの話題、見たわ。
といっても15分。15分で何が語れようか。
しかも10年前と情報量は変わらない。


日本で臓器移植が進まないのは
そう簡単な問題ではない。
脳死云々だけでは判じることはできないのだが


15分の番組に対する感想だから脳死問題に限定しよう。
番組内でも触れてはいたが


臓器移植先進国のアメリカでは
脳死と判定されると死亡とみなされ
即!生命維持装置を外される。
日本の場合は、脳死による臓器提供を申請しないかぎり
一方的に治療(というか生命維持)を打ち切られることはないし
保険も適用される。


つまり、アメリカの場合
臓器提供を希望しようがしまいが 患者は死亡する。
日本においては
患者に引導を渡すのは家族の臓器提供への同意ということになる。


決断の重さが違うのである。


それにしても。
脳死による臓器移植の情報の少なさ、不確かさは相変わらずだな。
アメリカにおいて
「脳死=死」は、もう絶対ではないのに、触れられていなかった。


脳が全ての機関を支配しているという見解は
今では否定されている。
「脳死」という単語を「脳不全」と置き換えた州もある。
脳死状態の人体を死体とみなすかどうか
新たな論議の段階に入っているのではないか。



その他もろもろの
もやもやを少しは解消できるかと期待したが
何も変わっていない。


脳死による臓器提供を進めたいならば
遺族を後悔で苦しめないためにも、もっと情報を公開すべきだ。
すべてを知らせたうえで「意思表示」「同意」を求めて欲しい。