おかあさんのやることにまちがいはありません

深野

おとうさんのやることにまちがいはありません
というタイトルの童話(?)がある。
その解釈にはいろいろあるが、それはさておき。


おかあさんとは私である。まあ 一応母親だしな。


去年療法中に寝具店にふらりと立ち寄り
可愛い柄のベッドパットをふらふらと買ってしまった。
「しまった」と敢えて書くのは高かったからだが
寝室が華やぐだろうと思い切ったのだった。
少しでも気を引き立てようという試みだが
結局「クリームを塗っているから染みがつきそう」と
使用を控えていた。


使ってみたらこれがまあ! 肌触りのいいこと。
これは家人にもぜひ買うべきと狙っていた。
かつて家人は私が勧めても「高い」「要らん」と
拒否することから始めたが、意外と素直に「そうか」と言った。
それを使って「いいな! 違うな! やっぱり高いものはいいな!」。



カフェでアイスを飲んで、そのカップの性能に感動した。
店頭での販売もあり、ひとつ買って帰った。
やっぱりよかった。
それを眺めていた家人、後日ひとりで行って自分の分を買った。
「いいな! 安いよな!」 使い勝手を考えれば安いですよ。



浴室用の椅子を買った。
まだ5年ぐらいしか使っていないが
ここ2年体調と療法とでまじめに掃除してなくて
汚れがついてしまったし、もともと気に入ってなかった。
ひのき椅子を買った。
朝、浴室をあけるといい匂いが漂い出す。
これもまた、快適さを思えば「高くない」。



長く使いたいもの毎日使うものは、ある程度出した方がいい。
そのためには妥協しなくていいように、前もって探し始める。
家人は私が何かを探すと「買え! すぐ買え。今買え」とうるさい。
家人のものを探していても「これでいい。また来るのは嫌だ」と
即決しようとする。
そしてそういうものは大抵飽きる。


高いものを買おうとすれば迷うのは当然で
比較したいと思うのは当然で
納得いくまで考え抜いて「ひとつ」を選ぶ。


年をとったら、そういうものに囲まれて暮らしたいな。
家人もそういうのが少し分かってきたようだ。
ほらね。
おかあさんの言うことに間違いはないんだよ。