五月飾りを出すたびに

深野

「あんたが鎧兜に拘ったから」と言いたくなる。


お雛さまで懲りたわたくしは「兜飾りだけ」のつもりだった。

ポンと置けばいい。場所もとらない。

だが家人は「鎧兜が欲しい」と言い張る。


台座は重いわ屏風も重いわ高さはあるわ飾るのも片付けるのも面倒。


下手に手出しされるのも鬱陶しいので黙って作業していたら

こともあろうに

兜を頭頂部を鷲掴みして持ってくる。

まだ鎧部分のセッティングも終わっていないというのに。

「指紋がつくやろがあ!」


金属部分に指が触れないようにしているのに無頓着。

何も考えないから欲望に忠実でいられるのな。


お雛さまもそうだった。

私はケース入りがよかったのに。

さすがに五段飾りは買わなかったけれど

やたらでかい親王飾りに

やたら重い屏風に台座に

押し入れ下段を占領するほどの箱の大きさ。


ほんとうにもう!