絵本

図書館に行く。
絵本を抱えた利用者の姿をカウンターで見かけた。
複数のカードを使うのだろう 10冊を超えている。
そういえば娘宅も借りていると言っていたっけね。


そういった行為を否定するわけではない。
子どもに絵本や紙芝居を読みきかせるのは
勿論、悪いことではない。


けれど
図書館で借りるだけではいけないと思うんだ。


購入して、自宅で所有する必要もあると思うんだ。


自分だけの一冊を持つということ。
擦り切れるまで何度も何度も何度も同じ本を読むということ。
すっかり暗記した本を親に読んでもらうことの喜びを
大人はもっと理解しないといけない。



お金がなくて
安物の服やおふるの服しか与えてやらなかったけれど
月に一度本屋に連れて行って 絵本を一冊選ばせた。


文字数が少ないとか そういうことは考えず
(考えたかも知れないが口には出さず)買い与えた。




まあ その結果があれ(娘)だけれど。



そうか。
その結果があれ か
ちょっと自信がなくなったが。



子どもに本を読み聞かせるのと
子どもに本を「与える」行為は別次元のことだと思う。


読み聞かせた結果、読書の習慣がつくかも知れない。
つかないかも知れない(我が家はそうだった)。
子どもに自分だけの本を与えた結果は
違う作用となって生じるのではなかろうか。


予定調和による精神の安定や発達。
自分の世界を持つことによる自己肯定感。


繊細な情緒や読解力はないが
自己愛と自己肯定は、娘にある(気がする)。


どうであれ
本を買うこと
映画館で映画を観ること
正当な対価でおいしいものを食べることは
人間を真の意味で豊かにすることに通じる筈だ。