まご女の「結界」

深野

ちびたちが来る。

午後1時からお昼寝タイムである。

和室に追い込んで放置する。

一時間過ぎた頃覗きに行く。


まご女がベッドの上に座って笑っていた。

寝てない? 一時間以上ずっとそこにいた?

家人曰く(隣室でパソコンしてた)「壁を蹴っていた」。

幼児が、幼児じゃなくても、薄暗闇で一時間何もせずにいられる?


一歳の時。つわりの娘に代わって面倒を見ていた。

昼寝の時間になると一メートル四方の敷物の上に連れて行き

まご女の横で私も寝たふりをする。

いつもはごろごろしながら寝ていくのに

その日は敷物の上で動き回り歌ったりしていた。

しかし一歩も敷物から出なかった。

一メートル四方の中でひとり動き回っていた。一時間。


視界の中で、母親である娘が昼食を摂っている頃もあった。

その時も敷物の上でおとなしく寝入っていった。


あの頃、見えない結界が家中にあった。

一度「ここから入っては駄目」と教えると

彼女は絶対破らなかった。一歳である。


三つ子の魂というけれど5歳になってもそれは有効なのか。

まご男には結界は効かなかったが、それが普通だろうなあ…