忘れられた懇願

前記事の続きです。
一緒にまとめればいいのだろうが、長くなる。
あまりにくだらない内容なので緊張が薄れる
(って最初から緊張なんかあったんだろうか)。
やっと両手で打てるようになってはしゃいでいる。
(前記事も右手一本で打ってたんだよ)


先に言っておく。
号泣は大袈裟です。はい。


忘れられた私の懇願。
その1 ラーメン。
某中華料理店のとんかつラーメン(正式名称忘れた)を
どうしてももう一度食べたかった。一度と言わず。
子どもたちと一緒の時は子どもの希望を優先するので黙っていたが
夫婦だけの時は第一希望にあげてきた。にも関わらず
そのたび「遠い」「今日は中華気分じゃない」「俺は〇〇がいい」と
断られ続けて来た。
何年も経ってようやく「じゃあ」となった。


既に幻のラーメンとなっていた。


その2 うなぎ
うなぎはやはり「ハレ」の外食である。
お気に入りのうなぎ専門店でゆったり味わいたい。
(料理がきたら ゆったりは吹っ飛ぶが)


私が所有する株主優待先店舗でも国産ウナギは食べられる。
専門店と変わらないぐらいのお値段だから味もそこそこよろしい(らしい)。
だが私はうなぎ専門店で食べたい。
うなぎを注文しようとする家人に「待て」と言った。
近々行きたいから、ここでは頼まないでくれと。だが家人は注文してしまった。
それも続けて二度。


その直後、コロナとなり暫く外食自粛。
まごちは2020年2月生まれ。赤子を抱えては慎重にならざるを得ない。
里帰りから帰した後も自粛は続き、娘の転居などばたついた。
そろそろ解禁という頃、まごちにテイクアウトのうなぎを食べさせたらば
水のように飲むではないか。
その後も遊んでいる時に「あまぞんで買い物するの」「なにを」「うなぎ」
というほどである。家人に「そういえば食べてないねえ」などと言う。
月に一度、うなぎを買いに行くこととなる。そうなると食べに行く暇もない。
そして私の手術・入院。術後の食事制限。療法開始、味覚障害。
「お気に入りの店でうなぎをゆっくり食べる」こと叶わず。


あの時私のお願いを聞いていてくれれば!


食べ物の怨みというやつである。
ここまで熱く涙交じりに語って、はたと内容のくだらなさに気づく。
そこで付け足す。


その3 カラオケと競馬。
子どもがカラオケに行きたいって言っても 競馬があるからダメと言う。
「子どもが親とカラオケに行く時期なんて限られているんだから
今しかないんだから。競馬なんて何年先でもできるでしょう」と私は頼んだ。
にも関わらず。
「メインレースが終わってからならいい」とか抜かした。
コンビニで夕食買って持ち込んで、もありだけれど、
それだと日曜夕方のテレビタイムが終わってしまう。
何も毎週行けと言っているんじゃない。たまのことじゃないか。


その4 通塾とボーリング。
高校受験の時、受験対策講座のみ受けさせた。土日である。
「今日 雨だから送迎してあげて欲しい」
娘は、近くの塾は顔見知りが多いから集中できないと、
違う学区、一駅向こうの塾に申し込んだ。普段は自転車で行く。
傘を差して歩いて行くには遠い。
休日の朝、その頃家人は早朝割引ボーリングに行っていた。とはいえ
送っていくとしても5ゲームぐらいは投げられる。だが。
「10ゲームは投げないと意味がない」
受験なんか毎年あるもんじゃねえだろ。それも毎週じゃない。
遊びに行くんでもない。真面目に勉強しに行くんだ!
「お前は子どもに甘い」
甘くなんかねえよ。頑張っていることは応援してやりたいだけだよ!



「頼めばいいと言うけれど あんたが聞くのは他に用がない時だけ。
自分の楽しみは犠牲にしないじゃないか。
何度も断られると 子どもの頃 小ばかにされたように否定されたことが
思い出されて 頼むことが怖くなるんだよぉおお」
とここで、号泣ならずとも、さめざめと泣く。


家人は今のところ、気遣いの人ですが、いつまで続くやら。